薬草観察記17  春よ来い!まだまだ寒いお倉が浜周辺を薬草観察!

薬草観察記17 春よ来い!まだまだ寒いお倉が浜周辺を薬草観察!

2023年2月10日
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連載第17回目の薬草観察記。

今回は2月3日お倉が浜周辺(日向サンパーク、平岩漁港など:日向市)、2月4日塩見川河口周辺(日向市)で観察。

寒かったですが家にじっとしているのがいやで近場に薬草観察に出かけました(^^♪

冬来たりなば春遠からじ。季節は着実に春へと向かっています。

【凡例】

(薬)=薬草

(食)=食用

(毒)=毒草

(材)=建材や和紙などの生活用品の材料として利用されるもの

(油)=油の原料になるもの

(観)=専ら観賞して楽しむ植物

(樹)=街路樹、公園樹、防風樹、防火樹などに植栽される植物

(牧)=若山牧水の短歌に登場する植物

(用途不明)=薬用、食用、毒性などの用途が不明な植物※私が勉強不足な場合もあります(^-^;

など

参考文献はこちら(^▽^)/

2月3日 お倉が浜周辺

昨年11月から薬草観察に来ていなかったので、足を運んでみました。

春や夏ほどではないですが、寒い冬でもいろいろ観察できましたよー(^^♪

ナワシログミ(食)。結実中。しばらく薬草観察に行かない間に結実(^-^;花の撮影を逃してしまいました。果実はジャムで食用可能。酒に漬け込んで薬酒にもします。
アツバキミガヨラン(観)。植えているのか自生しているのかはわかりませんが、松林と砂浜の境目に生えていました。
オニタビラコ(薬・食)の開花後の冠毛。初めて撮影。オニタビラコは春の七草のひとつ。民間療法で蕁麻疹などのアレルギーに煎服または葉の青汁を飲む。塩ゆでして水にさらして食用可。
オオバコ(薬・食)。寒い冬でも葉が緑色をしているものもありますね。生薬名・車前草または車前子。風邪の咳止め、尿の出が悪くむくんだ時の利尿薬として煎服。民間ではもっぱら車前草が、漢方薬では車前子が用いられる。
アメリカフウロソウ(薬?)。ゲンノショウコと間違えそうになる外来種です。ゲンノショウコと同じような薬効が期待できるとの情報がネット上では確認できますが…。
キジョラン(毒)。蝶のアサギマダラの幼虫の食草。
葉の裏にはしっかりとアサギマダラの幼虫がいました(^^♪
キランソウ(薬)。医者倒しの異名を持つ万能薬草。呼吸器症状(咳・痰,喉の痛み)および消化器症状(下痢,腹痛,胃・十二指腸潰瘍)に煎服。腫れ物、おできの排膿、虫刺されに生の葉の絞り汁を患部につける。
クコ(薬・食)。杏仁豆腐のトッピングで有名。葉はクコ茶で高血圧症、動脈硬化に。果実は滋養強壮に薬用酒にする。根皮は血圧・血糖降下、解熱、去痰に煎服。煎服春の若葉は食用可。捨てるところがないくらい利用価値の高い薬草。砂浜に自生していたが結実していない様子。
クサスギカズラ(薬)。生薬名:天門冬(てんもんどう)。漢方薬では体に潤いを与える滋陰薬として使用される。この付近に自生するものを掘ってみたことがあるが、生薬にするような大きな根は形成されていませんでした。
サザンカ(観賞・油)。花期が終わっているところもありますが、まだ綺麗に咲いていました。ピンク色の園芸種。運動公園スタジアムの垣根として植栽されていました。
スイセン(観賞・毒)。2月は花が少ないので満開になるスイセンは貴重ですね。ニラと間違えた食中毒の報告があります。決して口にしないでください。ニラと一緒に畑に植えないでください。
セイタカアワダチソウ(薬)の冠毛。フワフワで気持ちよさそう(笑)。キク科の植物。
セキレイがとことこ歩いていました(笑)かわいい(^^♪
ツワブキ(薬・食)も冠毛を形成。キク科の植物は冠毛を形成するものが多いですね。
テリハノイバラ(薬)。果実が強力な下剤で便秘に煎服。生の果実を薬酒として利尿、解毒、解熱、便秘などに1日杯1杯飲む。飲みすぎ注意。
ハマウド(食)。ちょっと食べてみましたが、おいしくはないと思います。調理法に工夫が必要ですね。希少な植物を無理に食べるより同じせり科のセロリを植えて食べた方が無難かな。
ハマエンドウ(食)。春先には紫色の花をたくさんつけます。若芽、豆は食べられる。弱毒成分を含み、必ず煮沸、塩ゆで、あく抜きしてから食す。多食はしない。
ハマボッス(用途不明)の果実
ビワ(薬・食・酒)の果実形成中。じわじわ大きくなってます。
マサキ(どちらかというと毒)の果実。海岸線に多く自生し、垣根、庭木としても植栽。
マンリョウ(観)。浜の防風林中に群生。中国では薬用にする。
ヤツデ(薬)。神経痛に葉を浴湯料として使用。
果実、種子形成中。庭に植えてみたい。

2月4日 塩見川河口周辺

買い物帰りに、ふらっと観察スポットに立ち寄りました。いつも観察している近場のスポットです。

落葉後、イヌビワ(食)の果実が落果せずにびっしり木についていました。おそらく雄木。ここにある果実は食べてもおいしくありません。
クチナシ(薬・色素)の果実。ほとんどすべての果実が写真のように食べられていました。犯人は鳥?
空き地に植栽されていたウメ(薬・食)。今にも開花しそう。
こちらも空き地に植栽されていたモクレン(薬)。生薬名・辛夷(しんい)。
タイミンタチバナの蕾(用途不明)。日向市の海岸沿いには多い植物です。
マルバアキグミ(食)の新芽。昨秋に果実酒を少しだけ漬けました。滋養強壮に良いそうです。
ヨシ(薬・茶材)。枯れたヨシが冬の寒さを演出。根を薬用にしますが都市河川に生えているヨシを利用する気にはなれません(^-^;

まとめ

極寒の2月ですが、植物たちは蕾をつけたり新芽を出したり、着々と春への準備をしているようです。

春が待ち遠しいですね(^^♪

2月3日 お倉が浜周辺

ナワシログミ(食・酒)、アツバキミガヨラン(観賞)、オニタビラコ(薬・食)、オオバコ(薬・食)、アメリカフウロソウ(用途不明)、キジョラン(毒)、キランソウ(薬)、クコ(薬・食・酒)、クサスギカズラ(薬)、サザンカ(観賞・油)、スイセン(観賞・毒)、セイタカアワダチソウ(薬)、
ツワブキ(薬・食)、テリハノイバラ(薬)、ハマウド(食)、ハマエンドウ(食)、ハマボッス(用途不明)、ビワ(薬・食・酒)、マサキ(毒)、マンリョウ(観賞)ヤツデ(薬)

2月4日 塩見川河口周辺

ヤツデ(薬)、イヌビワ(食)、クチナシ(薬・色素)ウメ(薬・食)、モクレン(薬)、マルバアキグミ(食)、ヨシ(薬・茶材)

参考文献はこちら(^▽^)/

【凡例】

(薬)=薬草

(食)=食用

(毒)=毒草

(材)=建材や和紙などの生活用品の材料として利用されるもの

(油)=油の原料になるもの

(観)=専ら観賞して楽しむ植物

(樹)=街路樹、公園樹、防風樹、防火樹などに植栽される植物

(牧)=若山牧水の短歌に登場する植物

(用途不明)=薬用、食用、毒性などの用途が不明な植物※私が勉強不足な場合もあります(^-^;

など