蓮と睡蓮の違い

蓮と睡蓮の違い

2022年7月12日
スポンサーリンク

ハスとスイレンの違い

7月12日〜16日頃は七十二候で「蓮始開」(はすはじめてひらく)。

ハスの花が開き始める頃です。

宮崎の県北地域ではハスはあまり見かけませんが、似た植物のスイレンを植栽している公園は私の知る限り2か所あります。

ひとつは延岡市の「延岡植物園」、もうひとつは美郷町南郷の「なかのこし花公園」

ハスとスイレンは花も葉も形が似ていて、総称して蓮華(レンゲ)と呼んだりします。

延岡植物園

ハスとスイレンの違いは以下の通り。

ハス(蓮)
Nelumbo nucifera Gaertn.
スイレン(睡蓮)
Nymphaea tetragona Georgiヒツジグサ等
科名ハス科スイレン科
花期6月~8月5~10月
水面より高く花柄を伸ばして開花。
午前中に開花
水面近くに開花。ハスより小さい。
午後2時頃に開花
光沢・ツヤがある。水をはじかない。光沢がない。水をはじく。
レンコン(蓮根)として食用塊根は通常食べない
名の由来開花後の果托が蜂の巣に似ているから。ハチスの別名。日差しが弱くなると眠ったように花を閉じるから

写真を狙うならハスは午前中、スイレンは2時前後でしょうか。

でも7月上旬の2時前後に延岡植物園にスイレンを撮影に行きましたが、つぼみのままでした(´;ω;`)ウゥゥ

時間帯を変えて撮影に通う必要がありそうです。

スイレンは日差しが弱くなると花を閉じるそうだが…

若山牧水も詠んでます

若山牧水もハスの短歌を詠んでいますのでご紹介いたします。

蓮ひらく しらじら明けに 不忍の池にまひ降るる 白鷺のむれ (白梅集)

朝露の 蓮みるひとの 靜かなる つかれたる顏を よしとおもへり (白梅集)

白梅集,若山牧水

スイレンの短歌はこちら

やとばかり驚き見たる一鉢の睡蓮の花は友の呉れしとふ(渓谷集)

投げざしの一鉢のなかの睡蓮の花ことごとく咲きにけるかも(未収録)

若山牧水
スイレンの花

開花期の夏が見頃ですので、お近くの植物園にお出かけしてみてはいかがでしょうか(^▽^)/

薬草としての蓮

【植物名(和名)】ハス

【学名】Nelumbo nucifera Gaertn.

【科名】ハス科

【別名】ハチス

【和名(漢字)】蓮

【生薬名】①蓮肉 、②蓮実、③蓮根

【花期】6月下旬~8月下旬

【採取時期】秋

【薬用部位】①種子、②果実、③根茎

【薬効と用法】

種子に鎮静,下痢止め,健胃,強壮の作用があり漢方・清心蓮子飲(せいしんれんしいん)に配合される

民間療法では滋養強壮に乾燥した果実(蓮実)をフライパンで炒って食べる

根茎(レンコン)を刻んで煎じた液を下痢に服用。また、その煎じ液でうがいすると咽頭炎、口内炎等に効果が期待できる。レンコンのしぼり汁も咽頭痛、咳止めに。

レンコンはきんぴら、煮物など和食の定番食材である。

ハスの開花後の花托。蜂の巣のような孔の中に果実ができる