新年あけましておめでとうございます(^^♪
本年もよろしくお願いいたしますm(__)m
日向市にある大御神社からの初日の出。2025年1月1日7時14分頃。
快晴でとてもきれいな日の出が拝めました。
おみくじも大吉で幸先よし(^^♪

昨年2024年は秋の薬草観察会をお休みしてまで「ひむか薬草ガイドブック(仮)」の執筆に明け暮れた一年でした。
秋の薬草観察会を楽しみにしていただいていた地元薬草ファンの皆様にはご心配をおかけしておりますm(__)m
薬草約160種分の原稿執筆はすでに完了しました。
現在はこの原稿を作品としてまとめあげる作業に奮闘中。
2025年中に出版予定です。
ちなみに、2025年春の薬草観察会は開催しますので薬草ファンの皆様、どうぞご安心くださいませ(^^♪
お待たせしている分、いい作品が世に送り出せるよう頑張りますよ~(^^♪。
おっと、本業の方も医療DX、薬物療法の高度化、災害対策、後進の育成などなど、しっかり対応させていただきます!
本年もどうぞよろしくお願いいたします(^▽^)/

かっぽ酒について
冬は熱燗がおいしい季節(^^♪
どうせ楽しむなら少しでも薬草のエキスが溶け込んだ体に良いものをと思ってしまうのが薬草愛好家の性であります(笑)。
そこで、ご紹介するのが宮崎県高千穂町が発祥とされる「かっぽ酒」。
なま竹の節間に酒を満たし、火で炙って熱燗にしてのむお酒です。
竹の出汁と風味が酒にうつって、これがとてもうまい!
沸かすとアルコールがいくらか飛んで飲みやすくもなります(^^♪
山育ちの私の父が正月になると山から竹を切ってきて振舞ってくれますので、個人的には特別な祝い酒のイメージがあります(^^♪
発祥の地、高千穂町では夜神楽の奉納の際に振舞われるとか。

竹のあぶり汁は薬になる
イネ科ハチク(淡竹 Phyllostachys nigra) のなま竹の節間を火であぶって流れ出た液汁は薬になり、生薬名で竹瀝といいます。
咳が出る、痰が出しにくい、胸苦しいなどの症状(中医学でいう痰火の症状)に効果があり、痰火の聖薬とも言われます。
竹の汁がしみ出た「かっぽ酒」もこの効果が期待できると考えます。
竹の皮が根元に残っているような若いマダケPhyllostachys reticulata (Rupr.) K.Kochで作るとおいしいとされ、宮崎ではマダケをよく利用します。薬効はハチクと同じだと思います。
ちなみに、ハチク、マダケと並ぶ日本三大竹の一つにモウソウチクPhyllostachys edulis (Carrière) Houz.がありますが、モウソウチクでかっぽ酒を作ったという話は聞きませんので、向かないのかもしれません。
また、古竹を使うとえぐ味が出るそうです。


かっぽ酒作りに必要な材料
【かっぽ酒の材料】
・煮出し用の竹
→新鮮な竹一節分
・竹升用の竹
→人数分
・日本酒
→適量
※ハチクまたはマダケの新鮮な竹を使用。
※日本酒はお手頃なものでよいと思います。焼酎でも。
準備
▼酒を満たす一節分を確保して若竹を切り出し、上端を斜め切りにするなどして注ぎ口を作る。

▼上端の節に酒を入れる穴をあける。

▼コップの形に切り出して竹升を作っておく。


以上で準備完了(^^♪
作り方
▼竹の節間に適量の日本酒を流し入れる。

▼火であぶって沸かす。

▼竹の切り口から汁(竹瀝)がにじみ出てきます【動画】。
▼沸騰して節穴から蒸気が出たら、あるいは節穴から酒がブクブク噴き出してきたら火から離す。

▼適温になるまで少し時間をおいて飲むとうまみが増しておいしい(^^♪

住宅地での焚火が難しい場合は、キャンプ場なら気兼ねなくできそうですね。
飲酒しない方は竹で湯を沸かしてお茶を淹れて飲んでもよいでしょう。
ハチクかマダケが手に入りましたら、皆様もお試しください(^▽^)/
注意点
- 家庭のガスで沸かすこともできますが、決して目を離さず火災に注意してください。あまりお勧めはしません。
- 飲みすぎに注意しましょう。
- 関連法令を遵守の上、お楽しみください。