連載第25回目の薬草観察記。
今回は秋の薬草観察会会場の牧水公園(宮崎県日向市東郷町)で、薬草カレーに入れる食材探しを兼ねて薬草観察を行いました。
9月10日と17日に2週連続で観察し、両日ともいい天気に恵まれました(^^♪
まだまだ暑いですね~(^-^;
【凡例】
(薬)=薬草
(食)=食用
(毒)=毒草
(材)=建材や和紙などの生活用品の材料として利用されるもの
(油)=油の原料になるもの
(観)=専ら観賞して楽しむ植物
(樹)=街路樹、公園樹、防風樹、防火樹などに植栽される植物
(用途不明)=薬用、食用、毒性などの用途が不明な植物※私が勉強不足な場合もあります(^-^;
など
9月10日
▼ヤマブキ(薬)の花。薬草観察スタート地点で私たちをお出迎え。止血に花をもんで傷口につける。花・葉を利尿に煎服。
▼コアカソ(食)。お浸しでも食べられるので食材には合格。
▼アカメガシワ(薬・食)。胃炎・胃潰瘍・痔に煎服、痔には外用も。食べられなことはないです。
▼カニクサ(薬)。利尿・抗炎症作用で膀胱炎に煎服。食には向かないですね。
▼ミゾソバ(薬・食)。炒め物などで食べられます。薬草カレーの食材候補。
▼ハゼノキ(薬・材)の花。蜜源植物でミツバチや蝶々がたくさん群がっていました。果実から蝋が採れます。
▼クズ(薬・食)の花。ちょうど満開。乾燥したものを二日酔いに煎服。10月の薬草観察会の時には枯れています。残念。噛んでみるとほんのり甘い味。
▼テイカカズラ(薬)の果実。面白い形してますね。
▼ニラ(薬・食)の花。花や蕾は酢の物などで食べられます。道の駅にも出荷されてました。
▼ゲンノショウコ(薬)。ちょうど開花期。下痢止めなどに煎服。
▼オトギリソウ(薬)。出血時の応急処置に。名前の由来が怖い。
▼アキノノゲシ(食・薬)。レタスの在来種。葉は苦みがありますが食べられます。
▼カラスノゴマ(用途不明)。下向きの花がかわいい。
▼ヤブツルアズキ。アズキの原種。葉の先が尖っているのが特徴。豆果はアズキに近い形状。
9月17日
▼ノアズキ。つる性で小さな平べったいさやのある豆果がつきます。豆は食べられるらしいが、小さすぎて…(^-^;
▼イノモトソウ(薬)。利尿作用などがあります。食材には不向き。
▼シオカラトンボ。水回りに多いトンボですね。まだ暑いので普通に飛び回っていました。
▼クサギ(食・薬)の花。春先の若葉をあく抜きして乾燥後、食用に。今の時期は利用は難しそう。
▼ツルボ(食)。根が球根になっていて、あく抜きして食用にできるようです。救荒植物。
▼ヨモギ(薬・食)。今から刈り込んでおけば、10月の観察会には新芽を利用できそう。
この日はちょうど若山牧水の命日にあたり、偲ぶ会が開催中でした。牧水研究の第一人者で牧水記念館の館長の伊藤一彦先生の講演が聞けるとあって急遽、参加してみました。
まとめ
秋の花がたくさんさいて目を楽しませてくれました。
秋とはいえ、まだまだ太陽の日差しが強いですね(^-^;
偲ぶ会の基調講演で伊藤一彦先生がご紹介されていた若山牧水の短歌が印象的でした。
ある方に「大馬鹿者になる法を教えよ」問われ若山牧水が詠んだ歌だそうです。
かくも悠然と構えたいものですね(^^♪
降ればかくれ 曇ればひそみ晴れて照る かの太陽をこころとはせよ
若山牧水,歌集未収録
9月10日
ヤマブキ(薬)、カラムシ(食・材)、コアカソ(食)、アカメガシワ(薬・食)、カニクサ(薬)、ミゾソバ(薬・食)、ハゼノキ(薬・材)、クズ(薬・食)、テイカカズラ(薬)、ニラ(薬・食)、ゲンノショウコ(薬)、オトギリソウ(薬)、アキノノゲシ(食・薬)、カラスノゴマ(用途不明)、ヤブツルアズキ、イノコズチ(薬・食)
9月17日
ノアズキ、イノモトソウ(薬)、セキショウ(薬)、クサギ(食・薬)、ツルボ(食)、ヨモギ(薬・食)
【凡例】
(薬)=薬草
(食)=食用
(毒)=毒草
(材)=建材や和紙などの生活用品の材料として利用されるもの
(油)=油の原料になるもの
(観)=専ら観賞して楽しむ植物
(樹)=街路樹、公園樹、防風樹、防火樹などに植栽される植物
(用途不明)=薬用、食用、毒性などの用途が不明な植物※私が勉強不足な場合もあります(^-^;
など