薬草観察記18|梅やアセビが開花した牧水公園内を観察!

薬草観察記18|梅やアセビが開花した牧水公園内を観察!

2023年2月19日
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連載第18回目の薬草観察記。

今回の観察場所は当ブログではおなじみ牧水公園(日向市東郷)です。

2月9日〜13日頃は二十四節季で立春、七十二候で黄鶯睍睆 (うぐいすなく)ウグイスが鳴き始める頃

たまたまウグイスらしき鳥を撮影しました。

たぶんウグイスだと思います(^-^;鳴いてはいませんでしたが…(^-^;

椿の木に 花は咲きみち

あかつきの 今朝の寒きに

鶯のなく

若山牧水 「黒松」

【凡例】

(薬)=薬草

(食)=食用

(毒)=毒草

(材)=建材や和紙などの生活用品の材料として利用されるもの

(油)=油の原料になるもの

(観)=専ら観賞して楽しむ植物

(樹)=街路樹、公園樹、防風樹、防火樹などに植栽される植物

(用途不明)=薬用、食用、毒性などの用途が不明な植物※私が勉強不足な場合もあります(^-^;

など

2月12日 牧水公園

牧水公園は繰り返し訪れていますが、昨年から私が日向市東郷地域薬草栽培振興会の副会長を仰せつかっていることもあり、薬草の宣伝マンとして東郷の魅力を発信する一助になっていれば幸いです。

展望台からの眺め。遊具も充実しお子さん連れでもかなり楽しめますよ(^^♪
ユキノシタ(薬・食)。牧水生家のセンダンの大木に寄生するように生えていました。生葉の天ぷらはふっくらしておいしい。腫れ物や耳だれに外用。咳・蕁麻疹に煎服。
アオキ(薬)うっすら赤い実がついているのわかりますか?やけど・腫れ物に生葉をあぶって外用。
アセビ(観)が開花!今月いっぱいが見頃でしょう。全草に有毒成分を含むため誤食厳禁ですが、その有毒性を利用し、葉や花の煎液は自然農薬として利用されます。
スズランみたいなきれいな花が房状につきます。かわいくて癒されますね(^^♪。この花が好まれて盆栽にも。
イワニガナ(ジシバリ)(薬・食)。黄色いタンポポみたいな舌状花をつけます。若葉は苦いが、茹でて食べられます。民間で乾燥した全草を鼻づまり・健胃などに。
ウバユリ(食)の果実が開裂して種子をだした後。果皮裂片は格子状の繊維で繋がる。
ウメ(薬・食)。梅が開花していました。今月いっぱいが見頃。民間でかぜ、食欲増進に、梅干しの黒焼きに熱湯を注いで飲む。梅酒や梅シロップもお馴染み。
カキドオシ(薬・食)。新芽は香りが独特で天ぷらなどで食べられる。ピザにのっけるレシピもあります。お茶にして飲むと糖尿病の予防になる。
カンアオイ(薬)。根を咳止めに煎服。希少なので利用は控えましょう。
キランソウ(薬)。おなじみ万能薬草。海岸沿いのものは開花していましたが、山の方はまだのようです。呼吸器症状(咳・痰,喉の痛み)および消化器症状(下痢,腹痛,胃・十二指腸潰瘍)に煎服。虫刺されに生の葉の絞り汁を患部につける。
コブシ(薬)
コブシの開花前の蕾。市販されている漢方薬、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)などに配合され、慢性鼻炎に用いる。生薬名・辛夷(しんい)。
サルオガセ(用途不明)。ツツジの植木にぶら下がっています。エビとかき揚げにして食べたことがありますがカリカリしておいしかったです。安全性がよくわからないのでマネしないでください(^-^;
シャクナゲ(観)。もうすぐ開花。薬用にはあまりしないと思います。
スイバ(薬・食)。噛むと酸っぱいのでこの名がつく。乾燥した根茎を便秘に煎服。やわらかい新芽を塩ゆで、一晩水にさらしてあく抜きし、お浸し、あえ物に。シュウ酸を多く含むため多食しないでください。
セイヨウアブラナ(食・油)。種子から菜種油が採れる。
タネツケバナ(薬・食)。膀胱炎などに乾燥した全草を煎服。春の若葉を生でサラダに、また茹でて水にさらして、和え物、おひたし、汁の実など。クレソンに似た味。
タラノキ(薬・食)。新芽はまだ出ていません。タラの芽の天ぷらはおいしいですよね(^▽^)/。根皮を糖尿病に煎服。建胃・整腸作用もあります。
ツチグリ(用途不明)。雨で湿ると外皮が開き胞子を飛ばす不思議な生態。キノコの仲間で白い幼菌を食べる地方もあるそうですが…。
ツバキ(薬・食)。品種名調査中。
若山牧水の歌碑を飾るように咲いています。「幼き日ふるさとの山に睦みたる細渓川の忘られぬかも(さびしき樹木)」
ツワブキ(薬・食・観)。観賞用としても植栽され、若い葉柄は食用になる。打撲や湿疹などに生の葉を火にあぶって柔らかくしたものを患部に貼る。魚の食中毒に葉を煎服。
テイカカズラ(薬)。冬でも葉が青々しています。解熱に乾燥した葉、茎を煎服。滋養強壮作用もある。果実が面白い形をしています。
ノキシノブ(薬)。生薬名・瓦韋(がい)。利尿作用がありむくみに煎服。腫れ物に胡麻油と練って外用。
ノビル(薬・食)。鱗茎をゆでて酢味噌和え等に。薬酒に漬けてもよい。全草を煎服すると、血を補い、良く眠れるといわれる。
ハコベ(薬・食)。春の七草のひとつ。昔から婦人の産前産後に使用された薬草。産後の浄血,催乳作用、利尿作用などの作用がある。青汁に塩を加えて炒って乾燥させた「はこべ塩」で歯を磨くと歯槽膿漏の予防によい。
ハナミョウガ(薬)。全草に芳香があり、根茎のビネガー漬けてます。種子は芳香性健胃作用があり,腹痛,嘔吐,下痢などにすって粉末にしたものや煎液を服用。
ヒガンバナ(観・毒)。冬にだけ青々と葉を茂らせる不思議な植物。葉も少しずつ枯れてきてますね。
マメヅタ(用途不明)
オニヤブソテツ(観・薬)。解毒,殺虫作用があり薬草としての使い方もあるようですがあまり一般的ではないと思います。葉がきれいなので庭に生えてると癒されそうですね。
ヒトツバ?(薬)。ヒトツバと思われますがもう少し調べます。ヒトツバであれば尿路結石などの泌尿器系疾患に用います。
この日はフキノトウを撮影しようと思ったのですが見当たらず、道の駅でフキノトウを買ってきました(^-^;
フキノトウ(薬・食)100g分。
出来上がった蕗味噌。ほろ苦い春の味わい(^^♪お弁当にも入れましたよ(^▽^)/

まとめ

午前中のみの観察でしたがたくさんの薬草を観察できました。

寒いとどうしても出かけるのが億劫になるのですが、出かけてみると楽しくて夢中になります。

撮影しているうちに植物に癒されてストレス解消になってますよ(^^♪

皆様もぜひ薬草観察に出かけてみてください。

2月12日 牧水公園

ユキノシタ(薬・食)、アオキ(薬)、アセビ(観・毒)、イワニガナ(ジシバリ)(薬・食)、ウバユリ(食)、ウメ(薬・食)、カキドオシ(薬・食)、カンアオイ(薬)、キランソウ(薬)、コブシ(薬)、
サルオガセ(用途不明)、シャクナゲ(観)、スイバ(薬・食)、セイヨウアブラナ(食・油)、タネツケバナ(薬・食)、タラノキ(薬・食)、ツチグリ(用途不明)、ツバキ(薬・食)、ツワブキ(薬・食・観)、テイカカズラ(薬)、ノキシノブ(薬)、ノビル(薬・食)、ハコベ(薬・食)、ハナミョウガ(薬)、ヒガンバナ(観・毒)、マメヅタ(用途不明)、オニヤブソテツ(観・薬)、ヒトツバ(薬)、フキ(食)

【凡例】

(薬)=薬草

(食)=食用

(毒)=毒草

(材)=建材や和紙などの生活用品の材料として利用されるもの

(油)=油の原料になるもの

(観)=専ら観賞して楽しむ植物

(樹)=街路樹、公園樹、防風樹、防火樹などに植栽される植物

(用途不明)=薬用、食用、毒性などの用途が不明な植物※私が勉強不足な場合もあります(^-^;

など