薬草愛好家からなる「やくそう会」の代表として身近な薬草が活用できることを広く知っていただく活動を行っていますが、薬草って何?と聞かれてきちんとお答えできるようになってないといけないと思い、少し専門的な内容をシリーズでまとめていこうと思います。
先ずは『薬草』の定義を改めて考えてみます。
薬草とは
薬草とは薬に用いる植物のこと。
学術的には薬用植物とも表現されることもありますが、少し堅苦しいので日常では薬草と表現することが多いと思います。
薬草は草だけを意味するわけではなく、木、果実、種、根、花なども含み、「薬草・薬木」という言葉で表現することもあります。
薬草の活用というと、一般的には生(なま)のままでの使用から、加工して生薬にしたり、有効成分を抽出して医薬品にしたりして使用する場合まで含みます。
やくそう会の活動の中では、私たちの暮らしの身近に生えている薬草を食したり、民間療法として活用したりすることを意味します。
私たちが提案する身近な薬草の気軽な活用法としては、
- 採取してすぐ料理にして食べる
- 乾燥物を煎じてお茶にする
- お風呂に入れて入浴剤として使う
- 薬用酒にする
- 油、酢などで抽出して料理に用いる
などがあげられます。
治療よりも健康維持として取り入れていただきたいと思います。
本格的に病気になった場合は薬草だけに頼らず病院に受診してください。
ハーブ
ハーブは英語で「薬草、香草」の意味ですが、一般的にヨーロッパなどが原産の薬草・香草を指します。
西洋のハーブでは薬効だけでなく、香りを楽しむという文化が東洋の薬草よりも重視されています。
料理、お茶、石鹸、お風呂、枕に入れるなどして香りを楽しみ、生活に変化を持たせることで暮らしを豊かにできます。それを発展させたのがアロマオイルですね。
このような文化の違いから日本や中国が原産の『薬草』と西洋の『ハーブ』は区別して呼ぶことにします。
例えばカモミールはハーブ、ゲンノショウコは薬草といった感じですね。
総称としての薬用植物
東洋の薬草、西洋のハーブをすべてを含んだ総称として『薬用植物』を定義いたします。
ショウガ、トウガラシ、ニンニクなど洋の東西を問わず使用する薬草・ハーブもあると思いますので以下の図のような分類イメージになると思います。
さらに広義の有用植物
薬用にしたり、食用にしたりする以外に、観賞して癒されたり、建築材にされたり、街路樹や公園樹などに植栽されたりと様々な形で人間の生活に有用な植物は多く存在します。
人間の生活に役立つ植物の総称として「有用植物」を定義いたします(下図)。
草木だけでなく菌類まで含み、非常に多くの種類に及びます。
定期的に見直される必要はあるかとは思いますが、今後これらの定義を踏まえて地に足つけてブログ記事を書いていきたいと思います(^^♪
次回は、「薬草はなぜ体によいのか」を私の見解を記事にしたいと思います(^▽^)/