薬草観察記28|小雨降る春の牧水公園で薬草観察!

薬草観察記28|小雨降る春の牧水公園で薬草観察!

2024年3月17日
スポンサーリンク

連載第28回目の薬草観察記。

今回の観察場所はおなじみ「牧水公園」です。

5月19日に「みんなの薬草観察会」の開催が決定し、観察コースの下見を行いました。

晩冬にあたる3月15〜19日頃は二十四節季で仲春、七十二候で菜虫化蝶 (なむしちょうとなる)、蝶の幼虫が羽化する頃です。

この日は雨で蝶々の姿は見当たりませんでしたが、つくしや、ほぼ満開のヤマザクラが観察できましたよ(^^♪

指見れば指ばかり

眼とづれば眼ばかり

春のひなたに

蝶が群れとぶ

若山牧水,「砂丘」

【凡例】

(薬)=薬草

(食)=食用

(毒)=毒草

(材)=建材や和紙などの生活用品の材料として利用されるもの

(油)=油の原料になるもの

(観)=専ら観賞して楽しむ植物

(樹)=街路樹、公園樹、防風樹、防火樹などに植栽される植物

(用途不明)=薬用、食用、毒性などの用途が不明な植物※私が勉強不足な場合もあります(^-^;

など

3月17日 牧水公園

小雨降るあいにくの天気でしたが、やくそう会のメンバーはこのくらいの天気には慣れっこ(^^♪

一眼カメラにビニル袋をかぶせる防水対策を施して撮影いたしました。

ヤマザクラ(薬・茶)。8~9部咲きといったところ。花の塩漬けを桜茶に。乾燥した葉をお茶にして飲むと鎮静、咳止めなどの効果が期待できる。樹皮に咳止めの薬効。

ジロボウエンゴサク(薬)。根茎に鎮痛作用がある。有毒ムラサキケマンと似ているので鑑別が必要。

つくし(スギナの胞子茎)。春の代表的な山菜。下処理して、卵とじ、佃煮などに調理。

ナズナ(食・薬)。春の七草のひとつでいわゆる「ぺんぺん草」。葉がほうれん草の味わいに近い。花茎が立ち上がる前の若葉が食べごろ。利尿,解熱,止血,高血圧等に乾燥した全草を煎じて服用。目の充血に煎液で洗眼。

ハハコグサ(薬・食)。咳・痰に煎服。春の七草のひとつで粥や草団子に。

ノカンゾウ(薬・食)。ニラのような食感でクセがない。柔らかい新芽の出る3月が食べ頃。生でかじってみましたが甘みがあっておいしい!

ヤブツバキ(薬・食)。乾燥した花に熱湯を注ぎ、滋養強壮の健康茶として飲む。花は生を天ぷらにしてもおいしいです。生葉をすりつぶして切り傷、すり傷に。

オカオグルマ(薬・食)の新芽。若葉を食用、全草を薬用にするが希少なので愛でるだけにしましょう。利尿作用、抗真菌作用などがあります。黄色い花が咲きます。

オオバコ(食・薬)。風邪の咳止め、むくんだ時の利尿薬として乾燥した全草を煎服。種も同様の効果。私も風邪をひいて咳が出た時にヨモギと一緒に煎じて服用しました。柔らかい葉はかき揚げ天ぷら、肉巻きなどに。

ノアザミ(薬・食)。月経不順、鼻血、下血など血液循環の不調に葉を煎じて服用。中国では根を止血薬として鼻血、血便、不正性器出血などに用いる。根をあく抜きしてゴボウのように煮物、きんぴらにして。若い芽は棘を焼いて除き、天ぷら、油いために。

キランソウ(薬・茶)。呼吸器症状(咳・痰,喉の痛み)および消化器症状(下痢,胃痛・腹痛)に全草を煎服。虫刺されに生の葉の絞り汁を患部につける。覚えておくと便利な万能薬草。

カモミール(薬・茶)。商業栽培中のカモミール4~5月に収穫体験会を開催いたします。風邪の初期に、リラックスティーとして。

まとめ

雨で少し肌寒かったですが、ほぼ満開のヤマザクラがひときわ鮮やか(^^♪

最近デスクワークばかりだったので、野外活動に癒されました(^^♪

来月は薬草観察会で提供する薬膳の試作会を行う予定です。

まだまだ肌寒く、皆様風邪をひかれませんようご自愛くださいませ!

薬草観察はまだまだ続きます!

3月17日 牧水公園内

ヤマザクラ(薬・茶)、ジロボウエンゴサク(薬)、ジロボウエンゴサク(薬)、つくし(食;スギナの胞子茎)、ナズナ(食・薬)、ハハコグサ(薬・食)、ノカンゾウ(薬・食)、ヤブツバキ(薬・食)

他にもノビル、コハコベ、タンポポ、チチコグサ、スミレ、スイカズラなどを観察できました。

【凡例】

(薬)=薬草

(食)=食用

(毒)=毒草

(材)=建材や和紙などの生活用品の材料として利用されるもの

(油)=油の原料になるもの

(観)=専ら観賞して楽しむ植物

(樹)=街路樹、公園樹、防風樹、防火樹などに植栽される植物

(用途不明)=薬用、食用、毒性などの用途が不明な植物※私が勉強不足な場合もあります(^-^;

など